令和5年度表彰業務速報

円山川下流部堤防設計業務
近畿地方整備局 豊岡河川国道事務所

円山川左岸3.6k~8.9kの特殊堤に隣接する県道(兼用道路)は、景観向上や内水対策のために特殊堤天端-0.6mまで(現地盤から0.5~2.2m)の嵩上げを行うが、施工済み特殊堤は天端高-1.1mとして設計されていることや、一部で軟弱地盤が厚く堆積していることなどから特殊堤と近接する鉄道路線への影響検討と対策検討を行い、関係機関との協議資料を作成した。対策としてこれまでに軽量盛土材の適用が検討されているが、現時点で使用可能な軽量盛土材は施工性に難があることから、嵩上げ材料を普通盛土としてFEM弾塑性解析や動的有効応力解析(FLIP)によって対策を検討した。その結果、特殊堤については幅3~6.5m、深さ4.3~11.4mの地盤改良、鉄道路線についてはL=15mの縁切矢板や、幅1.5~3m、深さ8~32mの地盤改良を実施するものとし、鉄道や埋設物管理者への説明資料、道路管理者との費用負担、管理区分に関する協議資料を作成した。また嵩上げに伴う沿道家屋や農地への取り付け案を検討し地元説明資料を作成した。この他、支川合流部の迂回路(仮橋)詳細設計、特殊堤未施工部の護岸詳細修正設計などを行った。