4.1 融雪モデルの検証
初期積雪深の設定を、2005年2月19日LP撮影の積雪面標高データ(湯沢砂防事務所撮影)と降雨は、東竹沢・寺野での地点雨量を、ティーセン分割しメッシュごとに与えた。また、メッシュの傾斜角・方位角を考慮し日射量の補正を行った。アルベドは、一般的な値である0.5を使用した2)。気温は観測値(寺野・小松倉)から、気温減率6.5℃/kmに基づき、地盤高よりメッシュごとに算定した。
融雪量の検証を行うために、ライシメータで融雪量観測をおこなった小松倉地点における実測値と計算結果の比較を図-6に示す。図-6より融雪の傾向を捉えており、このモデルで再現できていると考えられる。(相関係数:0.863、平均誤差:7.37mm/day)
図-6 : 融雪計算結果(小松倉地点)
4.2 流下計算モデルの検証
擬河道網において、等価粗度係数は土地利用別の標準値(水田:2.0、山地:0.7、宅地:0.03、その他0.3)を使用3)し、また主河道は流量観測の逆算粗度0.06を用いた。河道位数が6以上を主河道、それ以外を擬河道として取り扱うと再現性がよいことが判明した。有効流出率arおよび分配率asの感度分析を行い、最も流出結果を再現できる値を求めた。図-7に流出計算結果を示す。ar=0.8、as=0.9 とした場合が最も流出の傾向を再現できている。4/24以降の融雪量および小芋大橋流量の計算値が実績流量より大きく出ている傾向にあるが、図-8(1)に示すように、東竹沢における積雪深がゼロになっているのに対して、積雪深の分布を初期値としてH17/2/18の芋川流域積雪深LPデータを元に設定した計算では流域に積雪が残っているためではないかと推測される。(図-8(2))
・ 簡易的な気象観測より、分布型モデルを用いた融雪量の再現が可能であった。
・ 流出部分については、流出の傾向は再現できているが、ピーク流量が若干あわせきれていない。小芋大橋における流量観測データが少ないためデータを蓄積し、今後精度向上を図っていく。
・ 面的な雨量予測データを用いて、今回構築した分布型モデルで、明日の融雪量(予測情報)を出せるようモデルの修正を図る予定である。
<参考文献>
2) 例えば、近藤純正:水環境の気象学、朝倉書店、p11、2000
3) 例えば、土木学会:水理公式集(平成11年版)、p.40、2001 5
計算に関する補足説明 - 融雪モデルの計算方法については、以下のPDFファイルの6~7ページをご参照ください。