令和元年度表彰業務速報

三陸沿岸地域環境調査
東北地方整備局 三陸国道事務所

本業務では、一般国道45号三陸沿岸道路の山田〜階上地区を対象に猛禽類・植物・魚類のモニタリング調査・保全対策と、騒音予測評価を行った。猛禽類は、繁殖期調査ではミサゴ・ハイタカ・クマタカで新たな営巣地を確認した。ミサゴでは工事予定箇所至近で営巣を開始したため、学識者及び施工者との連携で段階的なコンディショニング対応を実施して繁殖影響の低減を図った。さらに、次繁殖期に備えて蓋掛けを実施し、既存巣の利用防止を行った。また、人工代替巣による保全対策はICレコーダー解析等から使用見込みのない巣を撤去し、記録用カメラの改修作業を実施した。越冬期調査では、閉伊川流域のオジロワシを対象に地元環境団体と情報共有しながら越冬状況を把握して調査を完結できるようとりまとめを行った。植物は、移植したアオフタバランではナメクジ食害対策が奏功して移植株が残存し、ミズアオイでは久慈川での生育状況を補足確認して、橋梁工事における環境配慮取り組みの機能が確認出来たため、調査を完結した。魚類は、前年移植したハナカジカが良好に生息し、産卵場も把握出来て調査完結に至った。調査結果及び今後の対応は、学識者ヒアリングで合意を得た。