令和元年度表彰業務速報

平成30年度 紀勢国道管内環境調査業務
中部地方整備局 紀勢国道事務所

本業務は熊野尾鷲道路2期及び熊野道路を対象に、生息する猛禽類及び貴重動植物の現地調査を行って必要な保全対策を検討・実施した。熊野尾鷲道路2期では天然記念物であるヤマネの生息を工事中でも引き続き確認できた。希少猛禽類のクマタカは事業影響範囲外で引き続き繁殖兆候を確認できた。残土処理場の貴重植物は有識者立会いの上で注意喚起を行ったことで工事中も保全され、事後のモニタリングに移行出来た。熊野道路では事業計画を踏まえて猛禽類の調査を再開し、ハチクマの営巣を確認した。現時点で保全対策の必要性はないが、引き続きモニタリングを行うことを提案した。また、留鳥性の猛禽類が繁殖していないことを確認し、次年度以降の調査数量の縮減を提案した。水田環境植物についても有識者の助言を踏まえて調査を行い、生育の証拠である標本を作製して三重県総合博物館へ寄贈した。ヤマネに関しては次年度の埋蔵文化財調査に併せ、巣箱の移設を提案して有識者の了承も得られた。沿線の地元小学校ではヤマネと道路事業をテーマにした環境教育を行った。三重県域猛禽類保全対策検討委員会の運営補助を行って今後の対応方針を確認し、円滑な委員会運営に寄与した。