令和3年度表彰業務速報

支川・内水氾濫統合ハザード情報図調査業務
国土技術政策総合研究所 河川研究部

本支川、内水氾濫の統合手法について検討するため、阿武隈川流域の郡山市街地を中心とした範囲を対象に、本支川、内水氾濫を統合した氾濫解析モデルを作成し、確率規模別浸水深分布図及び浸水深別確率分布図を試作するとともに、両図と既存洪水浸水想定区域図や内水ハザードマップとの比較を行って本支川、内水氾濫を統合したハザード情報図作成上の課題を抽出、整理したものである。氾濫解析モデルは25mメッシュとし、阿武隈川本川、支川逢瀬川の他、航空写真等から判別可能な水路をモデル化した。平成23年9月洪水や令和元年10月洪水等を対象に再現計算を実施し、モデルの妥当性を確認した。外力は、本川、支川、内水域に着目し、令和元年までの雨量標本を基に確率雨量を算定した上で、近10年の年最大降雨事象を対象に氾濫開始規模から1/1000までの4規模を対象とした。破堤地点は本支川の最大5点を設定し、本川破堤を考慮する場合としない場合の組合せを考慮して、540ケースの内外水複合氾濫解析を実施した。メッシュ格子ごとの降雨量と浸水深等の関係を効率的に分析するため、検索・表示機能プログラムを作成した。