令和3年度表彰業務速報

新庄管内土砂洪水氾濫対策検討業務
東北地方整備局 新庄河川事務所

最上川水系直轄砂防事業区域(鮭川、立谷沢川、角川、銅山川、寒河江川)について豪雨による土砂洪水氾濫に対し今後の対策を検討するため必要な土砂動態解析の準備、土砂災害事例に対する再現計算、施設効果検討を実施した。再現計算のため対象河川の代表出水を抽出し降雨や河道、施設条件、土砂洪水氾濫被害実態を把握した。計算モデルは山岳流域での土砂流出モデルを基本に国総研資料第1048号等に準じて改良した。収集資料から条件を定め再現計算を実施し各河川とも対象出水の河床変動傾向や被災箇所が再現できることを確認した。対象出水はどれも昭和年代で収集資料は不確実性を含むためモデルパラメータ等について感度を分析し幅を持った計算結果から再現性を評価した。砂防施設効果は最上川への流出土砂量が多い立谷沢川と鮭川で計画施設1基の整備を想定し検討した。現況施設・計画外力での各支川の土砂洪水氾濫計算による流出土砂量を与え最上川の一次元河床変動計算を実施した。支川の流出土砂量が砂防計画より小さく酒田市への氾濫が生じない等の課題が明らかになった。最上川水系と赤川水系について土砂・洪水氾濫対策計画技術検討会準備会説明資料を作成した。