本業務は、令和元年１０月台風１９号において甚大な被害が発生した千曲川管内において、「信濃川水系緊急治水対策プロジェクト」の確実な目標達成や効率効果的に事業進捗を図るため段階施工計画を検討した。各事業効果の算出では、プロジェクト目標である令和６年度、令和９年度の目標に配慮し、年度毎の施工内容に応じた河道断面、樹木条件、評価高の設定を行い水位縦断図及び流下能力を算定した。プロジェクト河道の効果検討にあたり、準２次元不等流計算により河道のモデル化を行い、掘削範囲、掘削形状に対して、上下流の治水安全度バランスへの影響を精査することで、段階施工計画にフィードバックを行った。段階施工計画の作成では、上下流バランスに配慮した年度毎の段階施工計画を作成し、各年度の掘削土量、工程計画、概算事業費を算出した。工程計画を基に河道掘削等で発生する掘削土砂について、他事業への転用、残土仮置き場等を考慮し、プロジェクト全体での土砂配分計画を作成した。また、防災ステーションや遊水地盛土等による土砂搬出候補地及び土砂処分確保土砂量を検討した。