令和3年度表彰業務速報

上野地区樋門詳細修正設計業務
近畿地方整備局 和歌山河川国道事務所

紀の川56.2k〜59.6k付近の五條市域では堤防の未整備箇所が点在しており、「紀の川水系河川整備計画」にて紀の川本川が氾濫し浸水被害が発生する危険性があるとされ、堤防整備が位置づけられている。対象箇所である紀の川右岸56.2k〜56.8k付近の上野地区において、平成30年度設計では既設排水路2箇所を1箇所に統合する排水計画であったが、本業務では水路を統合しないものとして修正設計を行ったものである。修正設計にあたっては築堤と樋門を一体的に取り扱い、対象箇所の背後地が上野公園であることを踏まえた堤防法線や堤防断面形状を設定し、公園管理者である五條市との関係機関協議を行った上で、紀の川の計画堤防定規断面を確保できる堤防計画を行った。堤防設置に伴う樋門設計は、五條市管理となることを踏まえ、維持管理等に配慮した無動力ゲートを採用した。なお、設計にあたってはCIMモデルを作成し、構造諸元等を確認した。併せて、施工計画では築堤から樋門まで一連の全体工事工程を検討し、施工期間が10年程度に及ぶことから施工上の留意点をとりまとめた。