白川水系河川整備計画に基づき、熊本市街中心部（通称、緑の区間）における河川改修方式の検討や堤防嵩上げ案を対象とした景観検討、景観カルテの作成、白川水辺空間計画（案）の検討等を行った。河川改修方式の検討では、整備計画の目標流量を安全に流下可能な基本改修案（堤防嵩上げ、河床掘削、河岸拡幅）とそれらの組み合わせ方式を含めた複数案に対して、標準図を作成した上で比較検討により最適な改修方式（堤防嵩上げ）を選定した。堤防嵩上げ案を対象とした景観検討では、現在の景観や利活用、背後地の状況を踏まえたゾーニングを行い、ゾーン毎の留意点・検討事項を抽出・整理した上で、フォトモンタージュや模型で嵩上げ前後の景観や利活用の変化を検証しながら、最適な散策路高や坂路・階段の形状、盛土等の修景方法等を検討した。また、現況の特殊堤（自立式鋼矢板護岸）の嵩上げ構造の検証や施工計画の検討、概算工事費の算出も行った。白川水辺空間計画（案）の検討は、学識者等で組織された２つのＷＧ（本業務で運営支援）での意見を踏まえて、整備計画との整合や先進事例の構成・内容に留意しながら検討を進め、今年度時点版として計画（案）をとりまとめた。