令和6年度表彰業務速報

R5鬼怒川ダム水辺現地調査(両生類・爬虫類・哺乳類)業務
関東地方整備局 鬼怒川ダム統合管理事務所

本業務は、河川水辺の国勢調査の一環として、五十里ダム、川俣ダム、川治ダム及び湯西川ダムにおける両生類・爬虫類・哺乳類調査を実施したものである。マニュアルに基づく調査を基本とし、無人撮影法を追加で長期間設置し、その結果からREST法及びREM法を用いて各ダムにおけるニホンジカの個体数密度推定を行った。冬季に熱赤外線カメラを搭載したUAVによる夜間撮影を行い、各ダムにおけるニホンジカやニホンザル、ムササビ、カモシカの面的な生息分布を把握した。早朝・夜間に湖岸道路調査を実施し、ロードキルの状況を記録した。湯西川ダム建設時に環境保全措置として設置した代替池の調査を実施し、両生類の産卵環境の保全効果を確認した。現地調査ではヤマネやチチブコウモリ等の新規確認種を含む合計56種を確認した。利根川水系12ダムの調査結果を踏まえて本業務の調査対象ダムの生物生息状況の特徴を整理した。ダム湖周辺に存在する環境別に生物の確認状況を整理し、その結果を踏まえて、今後のダム維持管理における環境配慮事項を整理した。各調査前後に学識者へのヒアリングを行い、その助言を踏まえて現地調査及び調査結果のとりまとめを行った。