令和7年度表彰業務速報
馬淵大堰魚道底生魚等遡上調査検討業務
東北地方整備局 青森河川国道事務所
馬淵川魚がすみやすい川づくり事業の一環として、馬淵大堰左右岸魚道の魚類遡上調査を行い、魚道改良の効果について検討委員会の意見等を踏まえて検証するとともに、右岸魚道の底生魚遡上数を向上させるための魚道構造改良の基礎的実験を行った。実験は底生魚の遡上経路と判明した隔壁の上〜中層の流速を低減するため、隔壁を板で覆って板と隔壁の間に低流速域を形成する方法と、隔壁に沿ってパイプを通してパイプ内を遡上させる方法を立案して、左右岸魚道のモニタリング調査と併せて回遊性底生魚の遡上期に実施し、水中カメラ撮影や潜水観察等により底生魚の遡上動態を把握して評価した。既魚道改良の効果は、代表魚の経年的な遡上状況及び河口感潮域の水位変動の影響を受ける魚道の流況特性を整理して分析・評価した。これらの結果をとりまとめ、検討委員会の運営補助を行った。また、事業再評価について、馬淵川水系の自然再生事業を対象にCVM手法に基づくアンケート調査を行い、費用便益比を算出して学識者懇談会に諮る資料を作成した。さらに、馬淵川河口の干潟について、底質、底生動物、鳥類調査を行い、干潟環境の課題を抽出し、環境改善方法を検討した。