令和7年度表彰業務速報
最上川下流内外水一体型水害リスクマップ検討業務
東北地方整備局 酒田河川国道事務所
本業務は、最上川支川相沢川(田沢川含む)における、水害リスクを踏まえたまちづくり、住まいづくりのための基礎情報として、内外水等による浸水想定区域の検討を目的とした。「多段階の浸水想定図及び水害リスクマップの検討・作成に関するガイドライン」に基づいて相沢川流域を対象に内外水一体型の氾濫解析モデルを構築した。管理者である山形県や酒田市と必要資料や解析条件等を協議し、降雨シナリオは市の内水浸水想定区域の降雨波形(大規模な浸水被害となった令和6年7月25日降雨)を対象波形とした。当該降雨は相沢川で背水が生じており、排水現象を表現するため最上川本川を同時に追跡する河道モデルを構築した。既往検討の新井田川と小牧川も当該降雨波形で再解析した。また、竹田地区では当該降雨で大規模な内水氾濫が生じ、池モデルを構築して既往の内水排除計画で採用している貯留関数の検証を行い浸水実績を再現し、感度分析により現況治水安全度の評価や浸水要因の分析を行った。その上で各機関が実施可能な対策メニューを整理し、流域治水対策の効果を算出可能な内外水一体型モデルを構築して個別に対策効果量を算出し、対策分担量を整理した。