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技術トピックス

研究奨励賞・安全の泉賞(第28回交通工学研究発表会)を受賞


村山次男主任技師
 平成20年11月13日、14日に砂防会館(東京)において開催された第28回交通工学研究発表会で、名古屋支店村山主任技師が研究奨励賞・安全の泉賞を受賞しました。
 この研究発表会は、道路交通の安全と円滑及び環境との調和を実現するために、色々な場面で交通工学に携わる技術者の研鑚を図るために毎年開催されています。この度、国土交通省近畿幹線道路調査事務所の濱本係長との共同研究により、第27回、第28回での論文発表を行い、研究内容と交通安全に寄与する点が優れた発表として評価されました。

研究発表論文
第27回発表論文
「二輪車の走行特性と道路幅員構成に着目した交通事故対策」
 濱本敬治,村山次男,宮本晃,荒関仁志:第27回交通工学研究
 発表会論文報告集,pp.93-96,2007
第28回発表論文(研究奨励賞・安全の泉賞受賞)
「二輪車の走行特性と道路幅員に着目した交通事故対策効果の分析」
 濱本敬治,村山次男:第28回交通工学研究発表会論文報告集,
 pp.73-76,2008

<研究要旨>

 滋賀県大津市域の国道1号は慢性的な交通渋滞区間であり、二輪車交通量の大幅な増加に伴い、二輪車の側方すり抜けによる事故の潜在的な危険性が指摘されている。
 本研究においては、二輪車(バイク等)の事故対策として、二輪車の走行特性と既設道路幅員構成に着目し、二輪車のすり抜け走行空間の縮小による幅員構成の変更効果について、事故データの分析に加え、ビデオ画像を用いた二輪車の詳細な交通挙動の分析により、これまで解明されていなかった当該区間の二輪車の走行特性と事故原因を解明するとともに、対策前後の比較結果と利用者の意識の変化から二輪車事故防止対策の有効性を示した。
 現時点では全体事故件数が約56%、二輪車が関与する左折時事故件数が約52%、右折時事故件数が約72%減少し、事故発生頻度の高い時間帯に30km/h以上で走行する二輪車の割合が対策前の約80%に対し、対策後では約29%に減少しており、大幅な速度の低下が確認され、良好な改善効果が得られた。

 なお、第28回交通工学研究発表会研究奨励賞および安全の泉賞報告は、機関誌交通工学2009No.1Vol.44、交通工学研究会ホームページに掲載されています。