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東京建設コンサルタント

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技術トピックス

平成28年9月17日に「第29回 技術研究会」が開催されました

 当社では、全社員の技術力向上と技術開発成果の普及を目的として、年に一度本社ビルにおいて技術研究会を開催しており、この研究会も今年で29回目の開催となりました。
 技術研究会には、全国から若手技術者を含む社員が参加し、各分野から選定された今日的な課題16テーマ、技術開発成果3テーマについて分科会形式で討議が行われました。また、論文集に100編(河川(計画・施設)部門59編、道路10編、環境他31編)が掲載されました。
 さらに本社ビルエントランス広場では、グループ会社共催のもとオリジナル計測機器の展示、実演会を開催しました。


★第29回社内技術研究発表論文タイトル一覧: こちらをクリック

講演会の開催

講演会の様子(今村文彦講師)

講演会の様子(今村文彦講師)

会場の様子(TV会議も含め約200名聴講)

会場の様子(TV会議も含め約200名聴講)

 技術研究会では毎年講演会を開催しております。今回は東北大学災害科学国際研究所長今村文彦教授をお招きし、「巨大災害を生き抜く-東日本大震災の教訓と今後の我が国の防災対策-」と題してご講演いただきました。
 講演会では、大震災から5年の節目にあたり震災の本質を直視することが重要であり、人類が宿命的に背負っている巨大災害への対峙、その脅威を軽減するためには、社会の変化に合わせた災害の学理や防災・復興方策の弛まぬ追及、およびそれを踏まえた方策・対応を実施するためのシステム実装と人材教育を継続的に続けていかなければならない、そのためには、災害の初期対応、復旧、復興、予防・防災(平常時)の災害対応サイクルに応じた取り組みが重要であるとのお話がありました。
 大震災から5年を経て、震災の記憶や教訓を伝承することが益々重要となっており、災害の経験と教訓を繋ぐ取り組みとして、発災前から復旧・復興まで、その時々で必要な情報がすぐに引き出せるように「被災時間軸」に則して手帳形式で書き込める「みんなの防災手帳」を紹介されました。「みんなの防災手帳」は「母子健康手帳」をイメージした災害と共存して「生きる力」を高め、市民ひとりひとりの災害対応能力を底上げする目的で考案され、東北地方を中心に普及が進んできているとのことでした。
 また、経験や教訓を普遍化し定着させることが「災害文化を創る」ことであり、沿岸部の1,000年以上の歴史を持つ神社で大震災での被災はわずか5%であったことは、緊急時のランドマーク(避難所)として位置づけられ、祭りの時に神社と行き来する神輿担ぎは防災訓練の意味合いもあったのではないかというお話がありました。
 最後に台風10号による岩手県内の水害調査結果について、被害拡大の要因や防災情報の活用、防災体制等の課題についてお話いただきました。
 200名を超える参加者は今村講師のお話に熱心に聞き入っていました。

分科会による討議

数値計算業務の品質確保

数値計算業務の品質確保

 分科会では最近の技術や話題となっている分野から選定された16テーマ、技術開発成果3テーマについて各会場に分かれ討議が行われました。
 (1)効果的・効率的な河道管理手法について、(2)交通挙動に基づく交通事故対策の方向性、(3)公共空間の地域づくりへの有効活用について、等の様々なテーマについて技術報告及び技術的課題と今後の方向性等について幅広く議論し、活発な討議が行われました。

計測機器の展示、実演会

計測機器の展示、実演会

関係機関に情報提供するホットライン対応システム

関係機関に情報提供するホットライン対応システム