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技術トピックス

グッドデザイン賞2017受賞

「白神の自然と人が出会う優しい新風景づくり」 —津軽ダム—

 津軽ダムは、世界自然遺産白神山地の玄関口に位置する多目的の重力式コンクリートダムです。
 一貫した検討体制・デザイン思想のもと“白神の自然と人が出会う優しい新風景づくり”を目指して、堤体や関連諸施設のトータルデザイン、 ビューポイントや動線配置等により、ダムと白神山地の織り成す風景を楽しめる空間を創出したことが評価されました。

グッドデザイン賞2017 ダム [津軽ダム]

デザイン概要

 流域の暮らしを守る土木構造物としての役割に加えて、来訪者にとって楽しく親しみやすい場所を提供することをさらなる目標と位置付け、景観検討を行いました。
 景観検討にあたっては、構造物の形状の乱雑さの低減や法面の緑化修景といった風景へのマイナス要素を極力取り除くことにとどまらず、印象的な視点場の創出とそこへのアクセス動線の確保を行うことで、来訪者の体験にとってプラスを提供できるように検討を進めました。
 結果、ダム堤体は、張出テラスとなる曲面状のピアを並べるデザインとし、ブナ・ミズナラ林の柔らかく優しいイメージとの調和を図りました。また、放流を見上げられるバルブ室屋上の眺望スペース、ダム湖を見下ろす取水設備上屋の歩廊、堤体下流左右岸をつなぐ橋梁などが実現しました。

 白神山地を訪れる人がついでに立ち寄るところにとどまらず、近年のダムツーリズムの機運の高まりに乗って、ダムサイト自体が来訪の目的地となるような場所となってほしいと考えています。