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東京建設コンサルタント

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技術トピックス

当社が提供している「流況画像解析システム」がNETIS登録されました

 本サービスは画像解析技術を利用した河川の表面流速を非接触で計測する技術です。従来の画像解析による計測に比較し、省力化と利便性の向上を図ったものです。
 河川の流速観測や合流点、構造物周辺などの平面二次元流況観測に適用でき、画像解析技術を応用した河川の表面流速の非接触観測において、現地での標定測量を行わずに標定解析できる新たな標定技術と撮影機材です。これまで実河川でネックとなっていた標定点の設置を不要とし、現場作業の省力化、画像解析、流況解析をインターネット上のクラウドサーバー対応として利便性の向上を図った技術です。

  • 登録名称:流況画像解析サービス
  • NETIS登録番号:KT-190019-A

現地での観測状況:専用標定器を用いた動画撮影

現地での観測状況:専用標定器を用いた動画撮影

幾何補正~流速解析  二次元流況の可視化

幾何補正~流速解析              二次元流況の可視化

新技術の詳細

 画像解析技術を応用した河川の表面流速の非接触観測において、現地での標定測量を行わずに標定解析できる新たな標定技術と撮影機材です。

  • カメラの焦点距離(事前にカメラの光学特性を計測する内部標定を行うことによって得る)、撮影俯角(高精度の傾斜センサーを組み込み俯角測定する)、及びカメラと水面の比高(水位とカメラ高から計測)のみで、従来の標定測量を行うことなく幾何補正が可能です。
  • 幾何補正で得られるオルソ画像に対してPIV解析を行うことにより、河川表面流速分布を計測します。これらのソフトウエアは、インターネット上のクラウドサーバを利用し、現地でリアルタイムに解析が可能です。
  • このことにより浮子法に比べ、安全に、リアルタイムに、洪水流量観測が可能となる技術です。
  • 夜間仕様の高感度カメラや、遠赤外線カメラを使用することで夜間の使用も可能です。遠赤外線カメラでは、照明も必要ありません。

流速画像解析の概要

○標定手法の改良(専用標定器を開発し、標定測量なしで機動的に観測可能に)

従来技術では、写真測量の単写真標定の技術を利用していたため、観測時には現地で標定測量を行う必要がありましたが、洪水時には作業の危険性から適用困難な 状況もあり課題でした。

[当社技術開発による改良点]

    • 専用標定器を開発:撮影画像の標定パラメータをカメラ側で取得できる専用標定器(PIVチルトシステム)を開発
    • 専用標定器を使用した観測画像の標定から流速画像解析(LSPIV)までを行うWEBサイトを開設し、インターネットを介して、簡単に流況画像解 析を サポートするサービスを開始

観測事例

○観測:専用標定器を使用して水面を動画撮影

撮影したオリジナル動画

撮影したオリジナル動画

○幾何補正:幾何補正してオルソ画像に変換

WEBサービスを利用して幾何補正した画像(オルソ画像)

WEBサービスを利用して幾何補正した画像(オルソ画像)

○流速解析:変換画像にLSPIVを適用し、平面二次元の流速分布解析

流速解析

流速解析

平均化

平均化

○結果合成・可視化の事例

分割して計測した水面の流速分布を合成し、二次元流速分布を可視化

分割して計測した水面の流速分布を合成し、二次元流速分布を可視化