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技術トピックス

土木学会デザイン賞2014 優秀賞 受賞

土木学会デザイン賞賞状

   当社が計画・設計を行った「東京都野川における自然再生事業」が、土木学会デザイン賞2014にて優秀賞を受賞しました。優秀賞の受賞は昨年度に続き2年連続となります。
(土木学会デザイン賞2014のWebサイト)

 今回は「身近な生き物とふれあえる場を時代に伝える」という考え方に基づく整備や維持管理のしくみのデザインに対して、「市民との合意形成を含めて丁寧な取り組みがなされている」ことが評価されました。

【弊社の受賞実績】

  • 土木学会デザイン賞2013 優秀賞「川内川激甚災害対策特別緊急事業(虎居地区及び推込分水路・曽木の滝分水路)」
  • 土木学会デザイン賞2010 最優秀賞「二ヶ領 宿河原堰」
  • 土木学会デザイン賞2009 最優秀賞「遠賀川 直方の水辺」

野川の自然再生事業

 野川の自然再生事業は、東京の市街地を流れる野川と調節池を対象に、事業対象地区にかつてあった「水のある豊かな自然環境を再生」することを目標とした、自然再生推進法に基づく事業です。
 本事業では、自然再生協議会(市民、市民団体、学識者、行政機関で組織)での議論による計画・設計段階からの市民との合意形成、更には、段階的整備や順応的管理を旨とした市民による維持管理のしくみのデザイン(管理運営を担う市民団体「野川自然の会」を事業開始時に立上げ東京都と覚書を締結、自主的財源による継続的維持管理、ふれあい活動等の推進、モニタリングによる管理や次期整備へのフィードバック、野川からの取水量の調整等を担う等)に特長があります。

市民の憩いの場となる

市民の憩いの場となる"ため池"

整備方針

「田んぼ」における自然ふれあい活動(田植え)

「田んぼ」における自然ふれあい活動(田植え)

 具体のデザインでは、①人工物は極力不使用、②人工エネルギーは原則不使用、③人為的な移植・移入を行わない、④水源は野川からの取水と雨水とするなど、水・土・木・石といった自然素材の活用を中心とした「自然再生事業の整備や維持管理に関する基本原則」を設定することで、環境の多様性やかつてあった風景の再現や創出を目指しています。結果、治水施設でしかなかった調節池が、田んぼを中心とした自然体験の再生の場として、市民の憩いの場、活動空間として新たな意味を持つ場となっています。