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当社が計画・設計を行った「月浜第一水門」と「福島潟河川改修事業」が、土木学会デザイン賞2016にて奨励賞を受賞しました。
【弊社の受賞実績】
月浜第一水門は、周辺には選奨土木遺産である福地水門など歴史的名構造物群が点在する新北上川河口部において、当地独特の広大なヨシ原を代表とするのびやかで雄大な風景の中に建設された大規模水門です。
これらの風景や周辺水門との調和を図るため、(1)朴訥としたフォルム:門柱を中空構造とすることで、煩雑な管理・付属施設を内部に納め、門柱のみが強調された直方体に近い形状とし、門柱のフォルムを徹底的に単純化(2)機能の表現:周辺にある選奨土木遺産水門群の特徴である素朴さ(=ゲート開閉メカニズムの可視化)を継承し、メカニズムの要である油圧シリンダーを明示的するデザインを実現(3)ディテール:維持管理用足場の折りたたみ式の採用や、門柱上転落防止柵の四隅のコンクリート壁化などディテールデザインにおいても素朴な直方体の印象を追求など、高度な技術的課題をクリアした挑戦的な造形デザインを実現しました。
(土木学会デザイン賞2016「月浜第一水門」のページ)
月浜第一水門全景
本事業は、福島潟湖畔にある観光・交流施設「水の公園福島潟」(観光客数年間約30万人)の自然学習公園内での湖岸堤の整備です。そのため、築堤することによる公園利用者や観光への影響の抑制、公園の美観の維持、河川環境の整備・保全などが求められました。そこで、以下のような景観や環境への配慮などに取り組むことで、周辺環境とも調和した景観デザインを行いました。
(1)福島潟河川改修事業における環境保全対策の方針を実現する
(2)ビュー福島潟の利用と景観に調和するデザインとする
(3)関係機関との協議により地元の意見・要望を取り入れる
(4)施工時に利用・環境に配慮する
「水の公園福島潟」に溶け込んだ湖岸堤