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大学院では防災をテーマに、住民の避難行動に関するアンケート調査と分析を行っていました。地震や津波時に「どう伝えれば行動につながるか」を探る研究で、統計的に傾向を分析し、防災教育への活用を目指していました。防災に関心を持つようになったのは、スマトラ沖地震をきっかけに、教授から現地の被災状況や住民との対話を聞いたことが原点です。被災地の現実に触れ、「人の命を守る土木」に魅力を感じました。就職活動ではゼネコン、研究職、コンサルタントを比較検討し、現場と計画の両方に携われる建設コンサルタントが自分に合っていると感じました。教授の紹介で当社を知り、河川に強く、総合建設コンサルタントとして幅広い分野を持つ点に惹かれて入社しました。
現在は道路・交通部で道路や構造物の設計を担当しています。道路概略予備設計ではルートや基本構造を検討し、詳細設計では決定ルートを基に図面を描き、工事に必要な資料を作成します。業務は国交省と自治体の案件が半々程度で、成果がそのまま道路建設につながる点にやりがいを感じます。入社後最初に担当したのは、福島県の橋梁予備設計。地形や交通、環境条件を考慮し、地域に適した橋の形式を検討しました。初めて地元住民との協議にも参加し、技術者としての責任を実感しました。若手時代は知識も経験もなく、調べながら進める毎日。そんな時、先輩が自分の手を止めて相談に乗ってくれたことが支えになりました。全てを教えるのではなく、考える力を引き出すような指導で「一人ではない」と感じたことを今も覚えています。2011年の東日本大震災後は復興業務に多く携わりました。被災地の調査や道路再復旧設計など、現地で目の当たりにした経験は今も自分の軸になっています。グループ長となった現在は、後輩の進捗確認や方向づけをしながら、一緒に考え、伴走する立場に変わりました。仕事は一人で完結せず、チームで支え合ってこそ成り立つ——その実感を日々大切にしています。また、東北支社には河川、橋梁、道路など各分野の専門家がワンフロアにおり、必要な知見をすぐに相談できる環境があります。支社間の連携も活発で、関東や中部の案件にも関わることがあります。地域特性を踏まえた設計にも工夫があり、雪国ならではの勾配設定や構造設計など、地域に根ざした技術が求められます。
建設コンサルタントは技術を提供するサービス業であり、発注者や地域の人に「わかりやすく伝える」ことが最も重要だと考えています。共通の認識を持って進めることで、事業の手戻りや誤解を防ぎ、信頼関係を築くことができます。今後は、3次元設計やAI・IoTを活用した土木DXに力を入れたいと考えています。設計段階から3Dモデルを構築し、データを施工に直接活かす仕組みづくりを進めています。こうした新しい技術を通じて業務効率を高め、ワークライフバランスと技術力の両立を実現し、誰もが安心して暮らせる社会基盤を支える一助になりたいと思っています。
道路・交通計画を担当する部署にて、道路設計やこれに付随する構造物設計を主として担当。
道路設計では、計画段階の「概略設計・予備設計」から、実施設計である「詳細設計」まで一連の内容に対応。
構造物設計では「擁壁」や「函渠」など道路機能の確保のために必要不可欠な構造物の計画設計を、設計計算から行っている。
これらの計画設計内容について、発注者はもちろん、事業関係者や地域住民との合意形成においても“分かり安く伝える”ことを念頭に業務に当たっている。